HOME > ばねの話と技術 > 第18回 大きな大きな「ばね」

第18回 大きな大きな「ばね」

みなさん、こんにちは。

2009年が始まりました。本年も、この「ばねの話と技術」の紹介を頑張りますので、ご期待くださいね。

さて、今回は大きな大きな「ばね」をご紹介しましょう。
まずは、「どのぐらい大きいの?」が、一番にきになりますよね。


原子力発電所などで使われている大きな「ばね」

ずばり、回答しますね!


まず、コイル状に巻く鋼鉄線の太さは9cmです。
とても太いですね。
この太さの金属を高温(800度以上)で真っ赤に熱して、柔らかくしてからコイル状に巻いていきます。


コイル状になったばねの直径は60cm、ばねの長さは1m20cmです。

前回ご紹介したような、ボールペンの先端(金属球を押している)に入っている小さなばねがあるかと思えば、こんなにも大きなばねもあるんですね。


そして、次に皆さんが気になるのは、「そんな大きなばねは、どこに使われているの?」ですよね。


人がちょっと押したぐらいでは、ビクともしません。

この大きなばねは、原子力発電所などに使われているそうです。
高温・高圧の蒸気が、あるレベルを超えた時に、蒸気を外部へ逃がすための弁に使われています。

そして、このばねは3年に一度、特に壊れていなくても交換するそうです。
つまり安全を保つために使われているのですね。
私たちが普段、目にすることは無いと思います。

電車に使われている大きな「ばね」

少しばねの種類が違いますが、私たちが普段目にすることができるばねの内、比較的大きなばねとしては電車の車輪付近にあります。サスペンションですね。

最新の車両の場合には、ばねにカバーが掛かっているので見えにくくなっていますが、ちょっと古い車両であれば、見ることができます。

このばねの大きさは、直径がだいたい10cmから15cmぐらいです。大きなもので20cmぐらいです。

このばねのお陰で、電車の乗り心地を良くしているんですね。

今度、電車に乗る際には、ちょっと気にしてみてくださいね。


さて、今回はここまでです。
次回は大きなお皿をご紹介します。
ん? お皿? ばねとどんな関係があるの?
それは、次回のお楽しみ!


それでは、みなさん、お元気で!


ばねっこ(筆)